【9月26日 CNS】「2017年中国(安陽)国際漢字大会」が19日、河南省(Henan)安陽市(Anyang)で開幕した。京都大学(Kyoto University)の阿辻哲次(Tetsuji Atsuji)名誉教授が来賓として参加し、「特に嬉しいのは、今回の大会が漢字の故郷であり、甲骨文字の発祥地でもある河南省安陽市で開催されたこと。大会を通して、より多くの見識や役に立つ知識などを吸収したい」とあいさつした。 

 阿辻名誉教授は、日本の著名な漢字研究家であり、長らく日本の京都大学で学生に漢字文化を教えていた。今年3月に大学を定年退職してから漢字ミュージアムの漢字文化研究所所長を務めている。

 同ミュージアムについて、「日本漢字能力検定協会によって設立され、日本で初めて、唯一の漢字をテーマにした専門的な博物館となっている」と紹介した。

 阿辻名誉教授によると、同ミュージアムは京都市内の人気スポットである祇園にあり、いつもにぎわっているという。昨年6月末に開館してから1年近くで来館者は14万人。多くの人たちの歓迎を受けているという。来館者は、専門的な漢字研究家ではなく、漢字愛好家が多いという。

「特に子どもを連れて来館するお父さんお母さんが興味津々な様子で作品を観賞し、漢字遊びのゲームなどをして楽しんでいます。博物館では今後も各種プログラムや設備を準備して、漢字と触れ合う面白さをお客さんに分かち合ってもらえるように努力していきたい」と述べた。

 また、専門家同士の交流も重要であると考えているが、今後はさらに市民同士の交流にも重点を置くべきだと考えているという。

「漢字は古い昔に中国で誕生しました。日本は早い段階でその漢字を受け入れ、のちに平仮名を作り出し、今では長らく漢字と平仮名を使って文章を書いている。漢字は世界的な文化財産であると同時に、日本人にとっても文化的な貴重な宝物です」(c)CNS/JCM/AFPBB News