消費者にやさしい「無条件返品」を誓約 浙江の1万3000社が参加
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【9月6日 CNS】「社会に向けて全企業が『無条件返品』を誓約する活動」の開始式典が中国浙江省(Zhejiang)で8月29日に開かれた。浙江省各地の1万3047企業が一同に集い、その場で全企業が「無条件返品」の実行を誓った。つまり、浙江省の実店舗では今後、消費者は「後悔する権利」を有することになる。返品期限は、最低7日間とされた。
『2017年浙江省政府業務報告』は、「浙江で安心消費」を合言葉に、消費者が安心できる健全な仕組みを設けることを特に強調している。同省工商行政管理局の馮水華(Feng Shuihua)局長は、7月に同局が「浙江で安心消費」というスローガンを打ち出して以降、今回の取り組みは具体的で広範囲での誓約活動になった、と話した。
さらに、今回の活動の主な対象は実店舗だ。主要企業や省内の各種大型ショッピングモールやスーパー、都心部の商業地域、観光地、コンビニ、ネットショップなど、様々な店舗が対象となる。また、インターネットショップでの返品期限などに関する規定は、国家法定要求より高めに設定されるという。
馮局長は「無条件での返品を誓約することは、企業に『生産者の責任、販売者の責任』を全うさせることになり、安心できる消費環境を整備する上での必要最低限の条件である。この誓約により、消費者側には信頼と買い物をしたいという気持ちが生まれると同時に、企業の価値やイメージの向上にもつながる。消費需要の拡大や促進にもなる」と話した。
重要なことは、浙江省で今後、安心して買い物ができるかどうか、返品が面倒でないかどうかは消費者の評価にかかっているということだ。対象となる企業は、「浙江で安心消費」活動の公式ウェブサイト上に企業名が掲載されており、店舗などの目立つ場所には「浙江で安心消費」活動の対象企業であることが表示され、消費者が「見える、体験できる、監督できる」ように徹底している。
その他にも、浙江省消費者権益保護委員会が社会監督部隊を結成し、杭州市(Hangzhou)だけでも18チーム72人を集めた。抜き打ちで現場のチェックを行い、誓約不履行の企業には改善を求める。条件を明らかに満たしていない企業に関しては、「浙江で安心消費」の表示を回収、リストからも削除するだけでなく、その旨を公表するという徹底ぶりだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News