【8月29日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)へ万全の準備を整えてきた大会第2シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)だったが、28日に行われた女子シングルス1回戦でマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)に敗れ、最も恐れていた悪夢が現実になるのを阻止することはできなかった。

 世界ランクが146位まで後退し、今大会にはワイルドカード(主催者推薦)で出場しているシャラポワは6-4、4-6、6-3で勝利し、ハレプ戦の成績を7戦全勝に伸ばした。対するハレプは、通算30回目の四大大会(グランドスラム)でまたしても無冠に終わった。

「試合に敗れたことはもちろん悲しいけれど、全力は尽くしました」と語ったハレプは、「相手が上回っていた。彼女の方がサーブが良く、私のサーブが最悪だった」と振り返っている。

 全仏オープンテニス(French Open 2017)決勝とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)準決勝でセットを先取しながら逆転負けを喫したハレプは、先日のウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2017)決勝でもガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)に1-6、0-6で屈し、自身初の世界ランク1位に上り詰める3度目のチャンスを逃した。

 そのなかで迎えた全米オープンのドローで、ハレプはいきなりグランドスラム通算5勝を誇る元世界1位のシャラポワと対戦することが決定。禁止薬物違反による15か月間の出場停止を経てツアー復帰を果たし、士気が上がっているシャラポワに対し、ハレプは完全に試合の主導権を握られてしまった。

「とても厳しい試合でした。1回戦とは思えない相手でしたが、ドローなので仕方ないですし、それ以上のことは何も言えません。これも運ですね。1回戦としては厳しかったのはたしかです。それでも自分は良く戦ったと思いますし、彼女も絶好調でした。良い試合でしたし、ファンも喜んでいました」

 第2セットでは1-4から巻き返し、勝負を第3セットに持ち込む意地をみせたハレプは「とにかくねばりました。負けることは考えていませんでしたし、戦い続けました」と話している。

「そこからは少し気楽にプレーできるようになり、自信を取り戻せました。かなり接戦でしたし、第1セットも惜しかったので、試合中に自信を失うことはありませんでした」