【8月21日 CNS】中国初となるレコードをテーマにした国家級総合博物館の中国レコード博物館(China Records Museum)が15日、「音楽の島」と呼ばれる中国・アモイ市(Xiamen)のコロンス島(Kulangsu)に開館した。築100年の歴史を持つ「黄栄遠堂」(Huang Rongyuan Villa)内にあり、「文化遺産の保護、文化血脈の伝承」をテーマに、中国華録グループ(China Hualu Group)と傘下企業である中国唱片総公司(China Record CorporationCRC)が、博物館を企画建設し、運営も行う。

 同博物館には、中国のレコード100年の歴史を刻む長い回廊や、ドーナツ盤レコード聴音室、黄栄遠堂歴史陳列ホール、梨園経典(京劇などの芝居で使用される曲)ホール、新中国の声楽、器楽、オペラ舞踏劇成就ホール、時代曲や抗戦曲ホールなどに分かれ、レコード技術の進化からコンテンツの発展まで、幅広く立体化的に中国のレコードの歴史を展示する。

 中国の貴重な古いレコードを含め、蓄音機を発明したトーマス・エジソン(Thomas Edison)が歌う「メリーさんのヒツジ(Mary Had a Little Lamb)」の原版録音や、孫文(Sun Yat-sen)の希少な講演、京劇四大流派の創始人たちが唯一共同でアルバム制作に携わった「四五花洞(Siwuhuadong)」などのレコードが試聴できる。なかでも1935年の東方百代(EMI)第一版「義勇軍行進曲」の原版、原稿、録音本などは「館の宝」と呼ばれる秘蔵品だ。

 このほか、年代物のレコードや、紙媒体の文献や数多くの中華民国時代の著名人の直筆手紙、印税リスト、創作手稿などの貴重な文化財もある。(c)CNS/JCM/AFPBB News