【8月8日 CNS】目はものを見る以外に何ができるのか。まばたきで電気をつけたり、テレビを消したり……こんなSFのような話が現実になるかもしれない。中国の科学者が発明した小型センサーが発表された。

 中国・重慶大学(Chongqing University)物理学院実験室のエンジニア蒲賢潔(Pu Xianjie)さんが、メガネに取り付けられたセンサーについて説明する。「このセンサーはだいたい硬貨ほどの大きさ(直径19mm)で、メガネに挟んで使用します。大きさは変えられますが、大きさによって信号の強弱も変わってしまいます。今後はもっと小型のものに改良します」

「これまで生体電気を使った設備はありました。しかし、目の上下にセンサーを貼り付ける必要があり、見た目も美しくなく、着け心地も良くありませんでした。今回の発明は、従来の技術の約750倍。メガネフレームに取り付けるだけなので便利ですし、コストも低く抑えられています」

 今回のプロジェクト研究責任者の1人、重慶大学の胡陳果(Hu Chenguo)教授によれば「これは摩擦ナノ発電技術(Triboelectric nanogenerator)の微運動センサー。つまり人間の感覚器官で機械をコントロールすることが実現したのです。例えば、まばたきをした時の、こめかみ周辺の皮膚の微小な運動などを感知します。感度も高く、耐久性と安定性にも優れています」

 パルス信号の強弱とまばたきの力量と速度は直接的な関係があり、意識してまばたきをした場合と比べると、無意識のまばたきは比較的軽微であるため、パルス信号も小さくなる。こうして両者の違いを区別することができる。

 このセンサーは、バーチャルキーボードを使用して文字の入力もできる。センサーの感度の高さと安定性によって、かなり高い正確性を持っているという。胡教授は「この技術は人類の第三の手となり得るかもしれない」と話す。身体の不自由な人にとっても便利になるだろう。

 この発明については、米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」上で7月に発表されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News

※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。