【8月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領とマルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)豪首相が今年初めに行った電話会談で、難民受け入れ問題をめぐり激しい応酬を繰り広げていたことを示す発言記録が、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)により、3日に公開された。

 移民への強硬姿勢を示して大統領選挙を戦ったトランプ大統領は、1月28日のこの会談で、オーストラリアの収容施設の難民を米側が受け入れるとしたバラク・オバマ(Barack Obama)前米政権による合意に不快感を表明。

 合意の履行は「私にとって致命傷になる」と述べ、「私は世界の誰よりも人々を国に入れたくないと思っている。それが2000人の受け入れに同意するなんて」と続けた。

 一方、ターンブル氏は合意を守るよう繰り返し要求し、施設に収容されているのは経済難民であり、受け入れの前に必ず、米側の厳格な審査を受けることになっていると説明。「ビジネスであれ、政治であれ、取り決めを守ることは何より重要だ」「自分なら同意しなかった取り決めだが、順守するつもりだとは言えるはずだ」などと述べた。

 トランプ氏は難民受け入れに関するさらなるやり取りの末、「もうたくさんだ。一日中電話会談をしているが、これはきょう一番の不愉快な電話だ」と発言。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)ロシア大統領との会談に言及し「プーチンとの電話は気分が良かった。これはばかげている」と切り捨てた。(c)AFP