■2009年:アンディ・ロディック(5-7、7-6、7-6、3-6、16-14)

 ウィンブルドン史上最高の試合とも評された2008年大会決勝でナダルの前に苦杯をなめてから1年、フェデラーは再び4時間16分の死闘を制し、グランドスラム通算15回目の優勝を飾った。

 ウィンブルドン6度目のタイトルは、ピート・サンプラス(Pete Sampras)氏とウィリアム・レンショー(William Renshaw)氏に次いで史上3人目の快挙となった。

 フェデラーがサンプラスのグランドスラム優勝回数を抜いたことについて、ロディックは試合後「ピート、申し訳ない。彼を阻止しようと頑張ったんだけどね」と話している。

■2012年:アンディ・マレー(Andy Murray、4-6、7-5、6-3、6-4)

 この勝利でフェデラーは、ウィンブルドン通算7個目、グランドスラム通算17個目のトロフィーを獲得。一方、英国人男子選手として1936年のフレッド・ペリー(Fred Perry)氏以来となる四大大会優勝を目指したマレーは、試合後に涙を流した。

 世界ランキング1位の座も同時に奪還したフェデラーは「今、テニス人生で最高のテニスができていると思う」と語った。

■2017年:マリン・チリッチ(Marin Cilic、6-3、6-1、6-4)

 けがに見舞われたチリッチをストレートで下したフェデラーは、ウィンブルドン史上最多となる8度目の優勝を飾るとともに、グランドスラムでの優勝回数を19に伸ばした。

 35歳のフェデラーは、ウィンブルドン男子シングルスの最年長王者に輝いただけでなく、1セットも落とさずに同大会を制した選手として、1976年のボルグ氏以来となる快挙を成し遂げた。

「このような高みに到達できたというのは信じられない。去年の後は、またこの場所で決勝の舞台に立てるか確信がなかった」とコメントしている。(c)AFP