【6月26日 AFP】ロシアのビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)副首相は25日、サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)に出場した同国代表の選手全員がドーピング違反の疑いで国際サッカー連盟(FIFA)の調査を受けているとされる英紙の報道を否定した。

 デーリー・メール(Daily Mail)は25日、ロシアによる国家ぐるみの薬物違反スキャンダルの一環として、FIFAが同国の選手を調査していると報道。しかし、ロシアサッカー連合(RFS)の会長でもあるムトコ副首相は、W杯ブラジル大会に出場した23人を含む34人のサッカー選手が調査中だとする今回の報道は「ナンセンス」であり、ドーピング問題は皆無であると主張した。

 一方のFIFA側は、ロシアの全選手が大会前後に薬物検査を受けたと強調。報道官は「検査では全員が陰性だった」と明かし、疑惑の選手たちがドーピング違反を犯していたかはまだ定かではないとしている。

「FIFAは世界反ドーピング機関(WADA)と協力し、リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏による報告書で薬物関与が指摘された選手の調査を行っている」

「FIFAは特定の選手名については言及しない。現在進行中の調査についてもコメントできない」

 また、ムトコ副首相は国営タス通信(TASS)で「われわれのチームは一貫して検査を受けている。すべての試合後に彼らはドーピングテストを受けているのだ」と話し、ロシアのサッカー界はクリーンであると強調している。

「彼ら(デーリー・メール)はナンセンスなことを書いている。わざわざ朝に英紙なんて読まなくても結構だ」(c)AFP