【6月18日 AFP】ラグビーのブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)は17日、マオリ・オールブラックス(Maori All Blacks)と対戦し、リー・ハーフペニー(Leigh Halfpenny)の活躍で32-10の完勝を収め、次週行われるニュージーランド戦に弾みをつけた。

 ライオンズは12-10とリードして迎えたハーフタイム明け直後、ペナルティートライを決めると、さらに相手がシンビンで1人少なくなっている間にロックのマロ・イトジェ(Maro Itoje)のトライも決まり、ぬかるんだロトルア(Rotorua)のピッチで完全に試合の主導権を握った。ハーフペニーは6本のペナルティーと1本のコンバージョンを成功させた。

 13日にはオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)に敗れていただけに、1週間後にオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)と顔を合わせるライオンズとしては、自信を取り戻す勝利となった。この試合を見る限り、オークランド(Auckland)で行われるオールブラックスとライオンズのテストマッチ第1戦は、対照的なスタイルのチーム同士の戦いになることが予想される。

 オールブラックスは16日のサモア戦に78-0で大勝。あらゆる角度から走り込んで合計12トライを決めた。一方で冷静なライオンズは、コナー・マレー(Conor Murray)を起点としたキック・アンド・チェースと、強烈な推進力を生かしたプレーを組み合わせる戦術を貫いた。

 チームは空中戦でもブレークダウンでも相手を上回り、特に後半はスクラムで相手を圧倒した。ショーン・オブライエン(Sean O'Brien)のボール回収力にも助けられながら、圧倒的に主導権を握ったことで、ボール保持率は70パーセント以上に達した。

 チームを率いるウォーレン・ガトランド(Warren Gatland)ヘッドコーチ(HC)は、「来週に向けて良い弾みになった。20日のワイカト・チーフス(Waikato Chiefs)戦で何人かにチャンスを与え、それから(オールブラックス戦の)メンバー選びに移る」と話した。(c)AFP