【5月22日 AFP】16-17イングランド・プレミアリーグは21日、第38節の試合が行われ、アーセナル(Arsenal)はエバートン(Everton)に3-1で勝利したものの、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の連続出場は19季で止まることが決まり、アーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督の進退に注目が集まっている。

 同日4位のリバプール(Liverpool FC)がミドルスブラ(Middlesbrough FC)に勝利したため、アーセナルの最終順位は5位となり、1997-98シーズン以降では初めて欧州最高峰の舞台への切符を逃す結果となった。

 チェルシー(Chelsea)とのFAカップ(FA Cup 2016-17)決勝を27日に控えるアーセナルは、タイトル獲得の可能性こそ残されているが、エバートンのエネル・バレンシア(Enner Valencia)に対するファウルで退場処分を受けたローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)が出場停止となる。

 また、後半に膝を痛めて担架で運ばれたガブリエウ・パウリスタ(Gabriel Paulista)に加え、シュコドラン・ムスタフィ(Shkodran Mustafi)もリーグ最終戦を欠場しており、ベンゲル監督はディフェンスラインに大きな問題を抱えている。

 エクトル・ベジェリン(Hector Bellerin)、アレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)、アーロン・ラムジー(Aaron Ramsey)のゴールで3点を挙げたアーセナルは、エバートンの反撃をロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)のPKによる1点に抑えた。なお、リーグ戦25点目を決めたルカクは、得点ランク2位でシーズンを終えている。

 リーグ戦最後の8試合で7勝を挙げたものの、結果として失意のシーズンに終わったベンゲル監督の去就は不透明で、FAカップ後に開かれる理事会で進退が明確になるものとみられている。

 なお、来季のチャンピオンズリーグ出場権を逃したことにより、アーセナルは5000万ポンド(約72億5000万円)の収入を失う見通しとされている。

 アーセナルファンの間でもベンゲル監督の去就に対する意見は分かれているが、彼らの怒りの矛先はクラブの筆頭株主スタン・クロンケ(Stan Kroenke)氏に向けられていて、試合では「スタン・クロンケ、俺たちのクラブから出て行け!」と合唱が起こった。

 ベンゲル監督は、「チャンピオンズリーグに出られないのは腹だたしいが、難しいシーズンだったし、私個人の状況も厳しかった」とコメントしている。

「われわれは敵意に満ちた環境でプレーしてきた。最後の2か月、選手はより強くなって戻ってきた。私はこのことを心から誇りに思う」 (c)AFP/Tom WILLIAMS