【5月22日 AFP】トルコのイスラム系与党・公正発展党(AKP)は21日、首都アンカラ(Ankara)で臨時党大会を開き、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領を再び党首に任命した。先月の国民投票による憲法改正で大統領が政党に所属できるようになったことを受けた措置で、エルドアン氏は権力基盤を強化した形だ。

 エルドアン氏は大統領選出に伴い2014年8月に離党していたが、改憲を受けて今月2日に復党していた。

「3年の月日を経て、われわれは再び一緒になった。心は分断されていなかった。心を一つにして生きていたのだ」。エルドアン氏はアンカラのスポーツアリーナで、全国から集まった数千人の支持者を前に候補者演説を行った。候補者は同氏1人だけだった。

 AKPのハヤーティー・ヤズジュ(Hayati Yazici)副議長がエルドアン氏選出の投票結果を発表すると、聴衆から歓声が上がった。エルドアン氏は、今回の大会はトルコにとって「新たな出発」になると強調した。

 エルドアン氏は党首として、2019年に総選挙に向けて党の意思決定や人事、政策方針を日々仕切ることになる。

 ヤズジュ副議長によると、AKP前党首のビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)首相は首相を続投するとともに、副党首として新たな役割を与えられた。

 エルドアン氏は演説で、クーデター未遂後に取られた非常事態宣言は「平和と繁栄がくるまで解除されない」と警告したほか、欧州連合(EU)に対しては、トルコの加盟を望んでいるのか態度を明確にするように求めた。(c)AFP/Raziye Akkoc