【4月19日 AFP】バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)のカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督が、物議を醸す判定もあって敗れた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)のレアル・マドリード(Real Madrid)戦を終えて、映像判定技術の速やかな導入を求めた。

 試合はクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の大会通算100ゴールに到達するハットトリックもあってレアルが4-2で勝利。バイエルンは2戦合計スコア3-6で敗れて大会から姿を消した。

 しかしながらロナウドの2点目と3点目はオフサイドで、さらにバイエルンは後半40分にアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)が退場処分を宣告された。

 アンチェロッティ監督は、「もっと上に行けたはずだと思う。われわれを大いに苦しめる判定があった」と怒りを見せた。

「アルトゥーロの(レッド)カードはカードではないし、クリスティアーノの2点はオフサイドだ。もちろん、われわれとしては不満がある」

「チャンピオンズリーグの準々決勝なのだから、優れた審判を割り振らなくてはならない。あるいは、ビデオ判定を導入すべきときだ。ミスが多すぎるという理由で、欧州サッカー連盟(UEFA)が試験をしている技術をね」

「判定に疑問があることはたくさんあるが、今回の判定には疑問の余地すらない。アルトゥーロがボールにいっているのは、リプレーを見なくてもわかる」

 一方、アンチェロッティ監督がレアルを率いていた時代に助監督を務め、現在は正式な指揮官となっているジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、バイエルンの得点も微妙だったと別の見方を示している。

 バイエルンの1点目では、カゼミーロ(Casemiro)がアリエン・ロッベン(Arjen Robben)を倒したという厳しい判定でPKが与えられ、2点目の場面では、ロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)がオフサイドの位置でボールを受けた流れからセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)のオウンゴールが生まれた。

 ジダン監督は、「審判の仕事は非常に難しい。審判団からは、向こうの2得点目もオフサイドだったと言われた。どちらに転ぶこともある。それがサッカーだ」と話した。(c)AFP/Kieran CANNING