【3月13日 AFP】(更新)第4回ワールド・ベースボール・クラシック(2017 World Baseball ClassicWBC)は12日、米マイアミ(Miami)で1次ラウンド・プールCの試合が行われ、前回覇者のドミニカ共和国が、延長11回にウェリントン・カスティーヨ(Wellington Castillo)の勝ち越し打などで大量得点を挙げ、コロンビアとの激闘を10-3で制した。

 延長11回表に一挙7点を入れたドミニカ共和国は、3勝0敗の無傷で1次ラウンドを突破し、14日から米サンディエゴ(San Diego)で始まる2次ラウンドに進出した。対するコロンビアは1勝2敗となり、2次ラウンドに進むためには、カナダが米国に番狂わせを演じることに望みを託すしかなくなった。

 米大リーグ(MLB)のボルティモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)で捕手を務めるカスティーヨは、優勝候補のドミニカ共和国が約5時間に及んだ死闘でまさかの敗戦に追い込まれる危機から救った。

 コロンビアは8回裏、ホルヘ・アルファーロ(Jorge Alfaro)がドミニカ共和国のフェルナンド・ロドニー(Fernando Rodney)投手からソロ本塁打を放ち、3-3の同点に追いついた。さらに9回裏には、ジョナタン・ソラノ(Jhonatan Solano)の単打に続き、ティト・ポロ(Tito Polo)が死球を受けて出塁すると、ドノバン・ソラノ(Donovan Solano)の遊ゴロで一塁走者が封殺となる間に代走のオスカー・メルカード(Oscar Mercado)が三塁へ到達し、勝ち越しの好機を迎えた。

 しかし、つづくレイナルド・ロドリゲス(Reynaldo Rodriguez)がライナー性の当たりを左翼へ打つと、ドミニカ共和国のホゼ・ボーティスタ(Jose Bautista)が完璧なバックホームをみせ、それを捕球したカスティーヨがメルカードのタッチアップを阻止した。

 コロンビアはアウトの判定に抗議したものの認められず、ロドリゲスとポロは審判への侮辱行為で退場処分となってしまった。

 大会ルールでは、延長11回から各チームとも無死一二塁でプレーを開始することになっており、ドミニカ共和国がこの延長タイブレークをフル活用した。

 11回表にカスティーヨが左翼へ放った2点適時打で勝ち越しに成功したドミニカ共和国は、ジーン・セグラ(Jean Segura)の二塁打で3点を追加。さらに、コロンビアの三塁手ジオバニー・ウルシェラ(Giovanny Urshela)の失策でセグラが生還すると、カルロス・サンタナ(Carlos Santana)も適時打を放ちビッグイニングを締めくくった。

 同日行われたもう一方の試合では、米国がカナダに8-0で快勝。同プール2位で1次ラウンドを通過している。

 一方、メキシコで行われているプールDでは、プエルトリコがMLBでプレーするカルロス・コレア(Carlos Correa)の3点本塁打などでイタリアを9-3でねじ伏せ、2次ラウンドに駒を進めた。

 ドミニカ共和国と同じく、プエルトリコが3勝無敗でサンディエゴ行きを決めたのに対し、1勝2敗となったイタリアが2次ラウンドに進出するためには、いまだ勝ち星のないメキシコが12日のベネズエラ戦で勝つしかなくなった。(c)AFP