【3月9日 AFP】イングランドサッカー協会(FA)は8日、4日のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦でズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)の頭を踏みつけたボーンマス(AFC Bournemouth)のタイロン・ミングス(Tyrone Mings)に対し、5試合の出場停止処分を科した。

 4日の試合では、前半終了間際にミングスがイブラヒモビッチの頭を踏むと、イブラヒモビッチもその報復に見える形でミングスの顔に肘打ちを入れていた。

 この件は試合中に審判団が見逃していたため、3人の元審判員からなるFAの調査パネルに諮ることになり、どちらも全会一致でレッドカードに相当すると結論づけられた。イブラヒモビッチは7日、3試合の出場停止処分を受け入れている。

 FAは公式ツイッターで、「独立起立委員会による聞き取り調査を受け、AFCボーンマスのタイロン・ミングス選手を5試合の出場停止処分とします。ミングス選手はユナイテッド戦の前半44分前後に暴力行為に及んだため、処分の対象になりました」と発表した。

 これに対し、ミングスの所属するボーンマスは声明を発表し、FAの決定は「普通ではない」との見解を示したうえで、「極めて遺憾」と話している。

「詳しい処分理由が明らかになった時点でもう一度精査する予定ですが、あの出来事が故意だったという証拠が一つも見つかっていないにもかかわらず、違反があったと『証明された』という言い方は普通ではありません」

「選手とクラブの関係、そして彼のこれまでに関する情報に基づき、われわれはあれが偶然の衝突だったと強く信じています。タイロンは試合中、イブラヒモビッチに2回謝罪し、終了直後のインタビューで、意図的ではないと何度も繰り返しています」

 ミングスは試合後、「それは自分のやり方じゃない。ハードでフェアなタックルは自分の信条だが、ボールのないところでそんなことをするのは流儀じゃない」と話し、わざと踏んだわけではないと強調していた。

 ミングスはプレミアリーグのウェストハム(West Ham)戦、スウォンジー・シティ(Swansea City)戦、サウサンプトン(Southampton FC)、リバプール(Liverpool FC)戦、チェルシー(Chelsea)戦を欠場し、出場停止が明けるのは4月15日のトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とのアウェーゲームからとなる。(c)AFP