【3月3日 AFP】昨年7月にバングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)の飲食店が襲撃され、日本人7人を含む人質20人が殺害された事件で、現地警察当局は3日、事件の発生に大きな影響を与えた「精神的指導者」とされる男を逮捕したと発表した。

 当局は国内で多くの襲撃事件を実行したとされるイスラム過激派組織「ジャマートゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(Jamayetul Mujahideen BangladeshJMB)」との関わりが疑われていたマオラナ・アブル・カシム(Maolana Abul Kashem)容疑者(60)を、2日夜にダッカの潜伏先で拘束したという。

 ダッカ警察対テロリズム部門のモヒブル・イスラム・カーン(Mohibul Islam Khan)部長補佐は、カシム容疑者が「JMBの精神的指導者だった」と述べ、「捜査において(容疑者)全員が彼によって感化されていたことを突き止めた」と明らかにした。また、同容疑者は事件の首謀者とされるタミム・チョードリー(Tamim Chowdhury)容疑者とも「複数回」会っていたという。

 ダッカの襲撃事件発生以降、治安当局はイスラム過激派グループの捜索を全国規模で立ち上げ、過激主義者とみられる多くの人物を逮捕している。(c)AFP