■アプリでのリークは大統領記録法に違反する恐れも

 それぞれのリークの方法は明らかになっていないが、AP通信(Associated Press)や米調査報道サイト「ジ・インターセプト(The Intercept)」といった報道機関が、セキュアドロップを使用していることを認めている。

 ジ・インターセプトのベッツィー・リード(Betsy Reed)編集長は、「ジャーナリストに協力し、内部告発を行うことに多大なリスクが伴う可能性のある現在の政治環境では、(内部告発者の)保護という観点からこのツールの提供には意味がある」と話す。

 またリード氏は、情報の流れを制御しようとしているトランプ政権下で、メディアはいっそう内部告発などの情報源に頼るようになるだろうと予測し、「(取材源に接近するために報道姿勢や内容を妥協する)アクセスジャーナリズムは廃れ、内部告発報道が盛んになる時代が来るだろう」と主張する。

 一部の報道機関の編集部では安全が確保されるチャットアプリ「シグナル(Signal)」を使っている。また、「コンファイド(Confide)」というアプリには、メッセージアプリの「スナップチャット(Snapchat)」にヒントを得て、送信したメッセージが読まれると消える機能があり、これも人気を集めている。同アプリについて、開発を担当した企業「コンファイド」の共同創始者ジョン・ブロッド(Jon Brod)氏は「直接会って行う会話のデジタル版」だと表現する。

 一方で、政府関係者らによるこうした私的な情報通信路の使用は、米大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官の私用サーバー使用で浮上したのと同様の問題を生じさせる。

 米ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のスーザン・ヘネシー(Susan Hennessey)研究員らは、「ホワイトハウス(White House)の公務をこうした方法で行うことは、政権首脳部や政府高官のあらゆる通信や記録の保存を求めている大統領記録法にほぼ確実に違反する」と指摘している。(c)AFP/Rob Lever