■「アジアのための五輪」

 韓国の五輪組織委員会(POCOG)の李熙範(イ・ヒボム、Lee Hee-beom)会長は先月、韓国内でチケットの販売が始まれば五輪ムードは高まると話していた。韓国以外の国でのチケットの入手は、各国の五輪委員会の意向次第となっている。

 開会式のトップカテゴリーと男子アイスホッケー決勝のチケットはそれぞれ150万ウォン(約15万円)、90万ウォン(約9万円)となっているが、バイアスロンやスケルトンといった競技のチケットは最安値で2万ウォン(約2000円)程度とされている。

 李会長はAFPに対し、「2月9日からプロモーションが行われ、国内外でプロモーション活動を活発化させる」とコメントし、ソウル市内のバスや国際放送網で広告を打つと明かしている。

 冬季五輪は平昌大会で23回目となるが、これまで12か国でしか開催されておらず、1972年に札幌で、1998年に長野で大会が行われた日本以外は、すべて欧州か北米で開催されていると李会長は指摘した。

 これまでウインタースポーツは、「欧州人のための競技、米国人のための競技」だったと李会長は話しているが、韓国に続いて中国が冬季五輪の開催国となることから「ウインタースポーツはアジア人のための競技になる」との見解を示した。

 中国政府は、2022年の五輪開催までに3億人のウインタースポーツのファンを作ると公言している。

 しかし、アルペンスキーの回転競技などが行われる平昌地域の竜平(Yongpyong)リゾートの地に15年にわたって中国から団体客を連れてきているあるツアーガイドは、韓国が中国に過度に依存することに警鐘を鳴らしている。

「私たちはここに連れてくる人たちに五輪のことを紹介しますが、彼らは大きな関心を示しません。東アジアでは全般的にそういった反応です。中国はスポーツに熱心な国ではありません。ウインタースポーツの場合はなおさらです」

 また、中国人の韓国観光には暗雲が垂れ込めている。中国政府は、北朝鮮の核実験やミサイル発射に備えて韓国が米国のミサイル迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」を配備することに不快感を示している。

 韓国のTHAAD配備に対して中国政府は経済制裁を発動しており、先ほどのツアーガイドはこの結果韓国への観光客は30パーセントから50パーセントほど落ち込んだと話している。

「もし、韓国政府がTHAAD配備を進めるのであれば、観光客はさらに減少するでしょう。70パーセントから80パーセントの減少になるかもしれません。とても深刻な問題です」 (c)AFP/Sebastien BERGER