【1月19日 AFP】英情報調査会社IHSマークイット(IHS Markit)は18日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が過去1年間にイラクとシリアで支配地域の約4分の1を失ったとの報告書を発表した。

 報告書によると、ISが「カリフ国」と称する支配地域の広さは、昨年1月には7万8000平方キロだったが、同12月末には6万400平方キロに減少した。「ISは2016年に、前例のない規模で支配地域を失った。その中にはISの支配計画に不可欠な地域も含まれている」とIHSマークイットは指摘している。

 ISの支配地域は、2015年初頭には9万800平方キロに及んでいた。

 これに先立ちイラク軍は18日、イラク国内最大のISの拠点モスル(Mosul)の奪還作戦で、チグリス川(Tigris River)で二分された市内のうち東部地区を「解放した」と宣言した。東部バルテラ(Bartalla)で記者会見したイラク対テロ部隊(CTS)の司令官によると、まだ抵抗している戦闘員の掃討が必要だが、モスル東部はイラク政府が制圧したという。

 イラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相も「我が国の勇敢な部隊の働きによって、(モスル)東部を解放する主要な計画が成功裏に完了した」と述べた。

 イラク軍は3か月前にモスル奪還作戦を開始。ここ数日、精鋭部隊がモスル東部の最後のIS支配地区に到達していた。(c)AFP