【1月18日 AFP】オーストラリアで先住民アボリジニとして初の国会議員となったケン・ワイアット(Ken Wyatt)議員が18日、マルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)政権の内閣改造で高齢者福祉・先住民健康担当の国務相(閣外)に任命された。オーストラリアでアボリジニ出身者が国務相に就任するのは初めて。

 たたき上げの労働者だったワイアット議員は勉学で身を立てたことで知られ、2010年に保守系与党の自由党から下院に初当選。これまでは保健・高齢者医療担当の副大臣を務めていた。

 ターンブル首相はワイアット氏について「先住民健康部門の高官や保健分野の副大臣として幅広い見識と経験があり、この分野の国務相として適任だ」としている。

 国内人口の約3%のアボリジニは教育レベルや就職率が平均よりも著しく低い上、疾病の罹患率も高く、平均余命も大幅に下回っている。

 ターンブル首相は公費の不正受給問題でスーザン・リー(Sussan Ley)保健相兼スポーツ相が辞意を表明したことを受けて内閣改造に踏み切った。(c)AFP