■障害者手当の対象外

 リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)最大のスラム街、ロッシーニャ(Rocinha)地区出身のペレイラさんは、マリア・フェルナンダちゃんの身体的な問題について出産後初めて知った。

 マリア・フェルナンダちゃんの父親は、「病気の娘」はいらないと言って家族を離れてしまった。そのため、彼女は、終日の育児のために仕事を辞めざるを得なかった。そして、母親のいる実家に居候し、6歳のもう一人の娘を親戚に預けた。

 さらに、マリア・フェルナンダちゃんが受けている理学療法の費用を支払うため、経済的にも大きな苦労を強いられている。イパネマ(Ipanema)ビーチで物売りをして生計を立てている母親の月収が70ドル(約8000円)を超えるため、国の障害者手当の受給資格に適合しないのだという。

 ペレイラさんは、「自分のことは全て後回しにして、赤ちゃんのためだけに生きてきた。でも政府に関して言えば、手当を受けるには極度の貧困でなければならない」と述べ、「ブラジルには、こういう大きな病気に対処する能力が備わっていない」と続けた。(c)AFP/Carola SOLÉ