【1月5日 AFP】2016年11月の航空機墜落事故で、選手や監督ら多くのクラブ関係者が犠牲になったカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のシャペコエンセ(Chapecoense)が4日、獲得を予定している20選手のうち3選手の加入を発表した。

 入団が発表されたのは、DFダグラス・グロッリ(Douglas Grolli)、MFナドソン(Nadson da Silva)、FWロッシ(Rossi)の3人。選手たちは移籍に合意した後、緑のユニホーム姿でカメラに向けて笑顔を見せた。

 中でも27歳のグロッリはシャペコエンセ出身の選手で、今回は現所属のクルゼイロEC(Cruzeiro EC)から期限付きでのチーム復帰となった。同選手は、かつてのチームメートの追悼集会にも参加しており、悲劇から立ち直ろうとするチームに力を貸したいと願っている。

 クラブのディレクターを務めるルイ・コスタ(Rui Costa)氏は、記者会見で「18人から20人の新しい選手が加わることになるだろう」としたうえで、「これだけの新戦力獲得は世界のサッカーでも極めてまれなこと。契約や法務も増えるので、慎重に進めなくてはならない」と話した。

 コパ・スダメリカーナ(2016 Copa Sudamericana)で決勝へ勝ち上がる快進撃を見せたシャペコエンセは、決戦の舞台であるコロンビアへ向かう途上で飛行機が墜落し、快挙達成の夢を断たれた。昨年11月28日に発生した同事故では、選手19人のほか、多くのチームスタッフが犠牲になった。

 生き残ったのは、DFアラン・ルシェウ(Alan Ruschel)とDFエリオ・エルミート・サンピエル・ネト(Helio Hermito Zampier Neto)、GKジャクソン・フォルマン(Jakson Follmann)の3人だが、フォルマンは事故で片脚を失っている。

 犠牲になった選手たちの背番号はそのまま欠番となり、新加入選手に割り振られることはないという。(c)AFP