G・マイケルさん、隠された私生活から同性愛者の人権活動まで
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■初恋
マイケルさんは1991年、ブラジル人衣装デザイナーのアンセルモ・フェレッパ(Anselmo Feleppa)さんと出会い、恋に落ちた。
マイケルさんは、ハフィントン・ポスト(Huffington Post)のインタビューで、「自分の性的指向から何の喜びも得られない時にそれを誇りに思うのはとても困難だが、心から愛する人と出会った後は、それほど大変でもない」と語っている。
だが交際を始めてから半年後、フェレッパさんがHIV検査で陽性となり、マイケルさんは大きな衝撃を受ける。
そして1993年、フェリッパさんは、エイズに関係する脳出血で死去した。
■「心の中で生き続ける」
マイケルさんは、1998年の逮捕について、世間に知られるよう「無意識のうちにわざとやった」ことかもしれないと述べ、もっと早くに公表していれば良かったと英BBCに明かしている。
「同じキャリアを歩んだとは思わない。自身が満たされない領域もあったかもしれないから。でも今より幸せだったと思う」
自身が同性愛者であることを公表した年、マイケルさんは、HIVに感染した若者6人を追ったドキュメンタリー制作に参加し、公共的活動を始めた。この作品は、「世界エイズデー(World AIDS Day)」で公開された。
自身の行う慈善活動をあまり公にして来なかったマイケルさんだが、HIV/エイズ基金「テレンス・ヒギンズ・トラスト(Terrence Higgins Trust)」の主要な支援者でもあった。
同団体は26日、フェイスブック(Facebook)の公式ページで、「彼からの寄付は、HIVと共に生きる人々が偏見や差別から解放されて健康的な生活を送れる世界の展望を開いた」とのメッセージを掲載した。
また同性愛者の人権擁護団体「ストーンウォール(Stonewall)」はツイッター(Twitter)に、「あなたは多くのものに発想を与えてくれた。あなたの音楽は、コミュニティーの人々の心の中で生き続けるでしょう。あなたを失ってとても悲しい」とのメッセージを投稿した。(c)AFP/Dario THUBURN