【12月21日 AFP】地面が動いた──メキシコの首都メキシコ市(Mexico City)に近いトゥルテペック(Tultepec)の花火市場で20日に起きた爆発について、現場近くの住民はその激しさを振り返り、恐怖に肩を震わせた。

 澄み切った午後の空を突如、花火のさく裂音が切り裂いた。そして、さまざまな色の煙が充満していった。

 市場から数ブロックしか離れていない場所に住むアンヘリカ・コス(Angelica Coss)さん(25)はAFPの取材に「飛行機が墜落したか、爆弾でも落ちたようだった」と証言した。

「屋上に駆け上がって眺めると、市場が吹き飛ばされていた。そうこうするうちに、自分たちも煙に覆われ始めた」

 その頃、市場の中は地獄絵図と化していた。ワルテル・ガルドゥーニョ(Walter Garduno)さんは「爆発音が聞こえたと思ったら、何もかもが燃え始めた。みんな火から逃げ出した」「火が付いた人もいた。子どもも」

 当局によると、これまでに現場で26人、病院で5人の計31人の死亡が確認された。このほかに少なくとも72人が負傷した。(c)AFP/Sofia MISELEM