【12月11日 AFP】16-17スペイン1部リーグは10日、第15節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は主将セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)が後半ロスタイムに決勝点を挙げ、デポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)に3-2で勝利し、公式戦35試合無敗のクラブ記録を樹立した。

 アルバロ・モラタ(Alvaro Morata)のゴールで先制したレアルだが、その後はホセル(Joselu)の連続ゴールでデポルティボに逆転を許し、そのまま4月から続く無敗記録が途切れるかに思えた。

 しかしながら、後半39分にマリアーノ・ディアス・メヒア(Mariano Diaz Mejia)の同点ゴールで追いつくと、最後はラモスが劇的な決勝点を奪い、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を温存しながらも2位との勝ち点6差を守った。

 前週のFCバルセロナ(FC Barcelona)戦でも終了間際に同点弾ゴールを決めているラモスは、「最後まで戦っていれば、こういうことが起きる。最高の内容ではなかったし、ミスが高くついたが、最後は何とか逆転できた」とコメントした。

 ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督が指揮を執るチームは、レオ・ベーンハッカー(Leo Beenhakker)監督時代の1988-89シーズンに樹立した、34戦無敗のクラブ記録を更新した。ジダン監督は「35試合無敗というのは自信につながるし、チームに力を与える。セルヒオは特別な選手だ。こういうことは初めてじゃないからね。ほかの多くの選手とともに、このチームの魂だ」と語った。

 16クラブW杯(2016 FIFA Club World Cup)出場のため、日本へ移動するレアルは、ロナウドやルカ・モドリッチ(Luka Modric)、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)をベンチから外すなど、前回の試合から大幅に先発を入れ替えた。

 レアルは後半5分、モラタが反転から約20メートルのミドルシュートをファーサイドの隅に決め、勝ち点3獲得へ一歩前進したが、レアルの下部組織出身でストーク・シティ(Stoke City)からデポルティボに期限付き移籍しているホセルが加入後初得点となる同点ゴールを決めると、試合の流れは一変した。

 ゴールの過程で、カゼミーロ(Casemiro)がボールを奪われたプレーにファウルがあったようにも見えたが、主審の笛は鳴らず。さらにその動揺が収まりきらないうちに、カウンターから再びホセルにGKケイロール・ナバス(Keylor Navas)の股を抜くシュートを決められた。この展開には、サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)のVIP席で試合を見つめるロナウドも不安げな様子を見せた。

 それでもレアルは後半39分、トップチームでの貴重な出場機会を与えられた交代出場のマリアーノが、ルーカス・バスケス(Lucas Vazquez)のクロスから山なりのヘディングシュートを決めて同点に追いつくと、最後はトニ・クロース(Toni Kroos)のCKにまたしてもラモスが豪快に頭で合わせた。(c)AFP/Kieran CANNING