【12月2日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は、今季最初となる伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」を3日に控えているが、首位に立つレアル・マドリード(Real Madrid)には現在勝ち点6差をつけられており、危機感を募らせながら本拠地での大一番を迎える。

 ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督が指揮を執るレアルは、今年4月の対戦以降、稼いだ勝ち点の合計でバルセロナを15も上回っており、公式戦でも現在32戦無敗を誇っている。

 バルセロナのDFジェラール・ピケ(Gerard Pique)は、「3日の試合ではマドリーを上回るプレーをしなければならない。彼らは負けても問題ないが、こっちは負けられない」とコメントした。

 最近9シーズンのリーグ戦で最も悪い開幕スタートとなっているバルセロナだが、ルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は、チームに対するメディアの批判は大げさなものばかりだと主張。就任1年目の2015年1月にも同様の批判を浴びながら、チームがシーズン3冠を達成したことに言及した。

「われわれは現在もすべての大会で優勝候補だ。しかしながら、改善が必要であることも明白だ。チームは安定感に欠けているが、大げさにとらえないでくれ。私の1年目にも、君たち(メディア)は大げさに騒いでいたが、われわれは最終的に3冠を達成した」

 クラブ同士の対決で最大の注目を集めるクラシコは、リーグが発表した試算によれば、視聴者は全世界で6億5000万人に上るとされており、レアルのフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長も「これは単なる一戦ではない。とても重要な一戦で、特別な意味合いと雰囲気がある。世界中で注目されていることは明白であり、W杯のように各国で数百万人に視聴されている」と語っている。

 一方、冷静に構えているジダン監督は、5年ぶりのリーグ優勝を目指すレアルにとって、敵地カンプ・ノウ(Camp Nou)で行われる今回のクラシコの勝敗は関係ないと強調。スペイン国王杯(Copa del Rey 2016-17)で息子のエンツォ(Enzo Alan Zidane Fernandez)が公式戦デビューで初得点を記録し、チームが3部のクルトゥラル・レオネサ(Cultural Leonesa)に6-1で大勝した試合後には「結果は考えていない。試合への準備に集中する。何が起きようとも、それで決まるわけではない」とコメントしている。