【11月11日 AFP】米国の次期大統領に選出されたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は10日、連邦議会を訪れ、来年1月の正式就任後は医療、国境管理、雇用を3大優先課題として取り組んでいく方針を表明した。

 大統領選での劇的勝利で世界を揺るがしたトランプ氏はこの日、首都ワシントン(Washington D.C.)で「凱旋(がいせん)ツアー」を続けた。マイク・ペンス(Mike Pence)次期副大統領と共に、ポール・ライアン(Paul Ryan)下院議長、ミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務とそれぞれ会談。議会における共和党の優先課題について話し合った。

 選挙戦の間、ライアン氏とトランプ氏の関係は冷え込んでいた。ライアン氏は先月、トランプ氏の女性に対するわいせつ発言が暴露されたことを受けて、トランプ氏を擁護しないと言い切っていた。しかしこの日は、大統領選で勝利したトランプ氏に友好的で敬意を込めた態度を見せた。

 トランプ氏は「オバマケア(Obamacare)」と呼ばれる医療保険制度の撤廃や、メキシコ国境沿いの壁建設などの公約を選挙戦の柱としていた。マコネル氏との1時間に及ぶ会談後には「われわれにはやるべきことがたくさんある」と強調した上で「われわれは移民問題を重視していく。医療も重視していく。雇用もだ」と述べた。ただ詳細には踏み込まなかった。(c)AFP