【10月31日 AFP】サウジアラビア内務省は30日、同国で今月行われたサッカーのワールドカップ(W杯)予選の試合会場を標的とした爆弾攻撃を阻止するとともに、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」とつながりを持つ「テロリスト」集団2つを解体したと発表した。両テロ集団の各4人、計8人を逮捕したことも明らかにした。

 内務省の声明によると、テロ集団の一つは今月11日、紅海(Red Sea)沿海の都市ジッダ(Jeddah)にあるスタジアム「ジャウハラ(Al-Jawhara)」の外に、爆弾を積んだ車を止めようと計画していた。このスタジアムでは同日、2018年W杯アジア地区予選のサウジアラビア対アラブ首長国連邦(UAE)戦が行われていた。

 内務省はこの集団の構成員をパキスタン人2人とシリア人1人、スーダン人1人と明らかにしたが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

 もう一つのテロ集団は治安部隊への攻撃を企て、メンバーはシリア国内にいるIS指導者から指示を受けていたという。構成員はリヤドの北西にあるシャクラ(Shaqra)に拠点を置き、全てサウジアラビア人。全員が容疑を認めているという。

 スンニ派が国民の多数を占めるサウジアラビアでは2014年末以降、シーア派(Shiite)や治安部隊を狙って相次いだ爆弾や銃を使った攻撃についてスンニ派のISが犯行声明を出している。(c)AFP