【10月25日 AFP】在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は24日、トルコ軍がシリア北部で反体制派と共同で実施した作戦について、2か月で市民100人近くが殺害されたと明らかにした。

 トルコ軍は8月24日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と、トルコ政府が「テロ組織」と断定するクルド人武装組織を同時にたたく「ユーフラテスの盾」作戦を開始。監視団によると、それ以降にトルコ軍による空爆や砲撃で子ども22人を含む市民96人が死亡した。

 作戦ではトルコとの国境沿いのISの拠点だったシリア北部ジャラブルス(Jarabulus)を占拠。今月半ばにはISが思想的に重要な町と位置付けていた同ダビク(Dabiq)を陥落させた。

 トルコ政府によると、トルコの支援を受けたシリアの反体制派は作戦開始以降に1000平方キロメートルの領域を掌握。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、南方へさらに攻勢をかけてシリア領内に5000平方キロメートルの安全地帯をつくり出したい考えを示している。(c)AFP