【10月16日 AFP】ベトナムの国営メディアは15日、同国中部で豪雨による洪水が発生し、多数の家屋で浸水の被害が出たと報じた。この影響で少なくとも11人が死亡し、数人が行方不明になっているという。

 ベトナム・テレビ(Vietnam Television)は、政府が地元当局に対し、豪雨によって身動きが取れなくなった住民の救助活動に軍や警察を動員するよう指示したと伝えた。同テレビは、少なくとも11人が死亡し、被害家屋は約2万7000戸に上ったとしている。

 クアンビン(Quang Binh)省人民委員会のグエン・フー・ホアイ(Nguyen Huu Hoai)委員長はAFPに対し、省内の死者数は7人であることを明らかにした。その上で、状況は改善に向かっていると述べ、「洪水で孤立した地域へのアクセスは可能だ」と付け加えた。

 雨脚は今後弱まると予想されるものの、南シナ海(South China Sea)にある台風21号(アジア名:サリカー、Sarika)がベトナムに到達した場合には再び被害を受ける恐れがあるため、当局は域内に警戒を呼び掛けている。(c)AFP