【10月15日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席のバングラデシュ訪問に合わせ、両国の経済団体は136億ドル(約1兆4000億円)規模の貿易投資協定に調印した。関係者が15日に明らかにした。 

 地域大国インドと非常に友好な関係を築いているバングラデシュに対し、中国は関係強化を図っており、前日14日には中国がバングラデシュに200億ドル(約2兆円)の融資を行うことで両政府が合意している。

 こうした中、バングラデシュ商工会議所連合会(FBCCI)と中国国際貿易促進委員会(CCPIT)は2日間の日程で企業幹部らを集めた会合を催し、貿易投資協定を結んだ。

 FBCCIのアブドゥル・マツルブ・アフマド(Abdul Matlub Ahmad)会長は「国営企業も含めた中国企業と、バングラデシュの民間セクターの協定だ。136億ドル規模に上る」と述べた。

 また現地ニュースサイト「bdnews24.com」によると、CCPITの陳洲(Chen Zhou)副会長は「我々の代表団にはこの国(バングラデシュ)に投資を行いたい実業家がたくさんいる」と語った。中国の投資家らは、バングラデシュのインフラ開発や、皮革、衣料品、医薬品、自動車など製造業への投資を検討している。

 貧困国バングラデシュは、低迷している経済を活性化し、1億6000万人の国民に雇用を創出するために、輸送インフラとエネルギー生産に数百億ドル規模の投資を必要としている。

 インドの強い影響下にあるバングラデシュを中国の国家主席が訪れるのは約30年ぶり。習主席は15日にバングラデシュを後にし、インドを訪れて同国とブラジル、ロシア、中国、南アフリカの新興5か国「BRICS」首脳会議(サミット)に出席する。(c)AFP