【10月12日 AFP】男子テニスの世界ランキングでは、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)がこの13年間で初めて2人そろってトップ4から陥落したが、世界1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は11日、彼らが世界最高の選手であることに変わりはないとしている。

 四大大会(グランドスラム)の通算優勝回数が、2人合わせて計31勝を誇る35歳のフェデラーと30歳のナダルだが、最新の世界ランキングでは若手の台頭もあり、2人の名前が2003年以来初めてトップ4の中から同時に消えた。フェデラーは故障を理由に今シーズンをすでに終了しており、ランキングも7位まで後退した。一方、ナダルは現在5位につけている。

 しかし、ジョコビッチは「ツアーに新たな顔が誕生することはある程度予想されていたことで、ロジャーとラファを除外することはしないし、彼らを世界最高の選手という立場から外すことはあり得ない」とコメントし、2人を世界最高の選手とみなさないのはあさはかだと主張した。

 その一方でジョコビッチは、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)と19歳のボルナ・コリッチ(Borna Coric、クロアチア)の名前を挙げ、「今は次世代の選手が上がってきていて、テニス選手の新たな潮流が生まれている」と話している。

「キリオスとコリッチ。この2人は若くてモチベーションもあり、世界に自分たちが最高峰のレベルで戦えることを示している」

 上海マスターズ(2016 Shanghai Rolex Masters)で故障からの実戦復帰を果たしたジョコビッチは、11日に行われたシングルス2回戦でファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)を6-3、6-3で退けた。ジョコビッチは3回戦でグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)対バセック・ポスピシル(Vasek Pospisil、カナダ)の勝者と対戦する。

 そのほかの試合では、ジョコビッチに名前を挙げられたキリオスが1回戦でサム・キュエリー(Sam Querrey、米国)に6-4、6-4で勝利。杉田祐一(Yuichi Sugita)はマルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers、スペイン)に5-7、6-7(2-7)で敗れた。(c)AFP