【8月20日 AFP】今秋公開予定の米ハリウッド(Hollywood)映画『Arrival』のポスターで、中国・香港(Hong Kong)の摩天楼の風景の中に誤って上海(Shanghai)の名所が描かれるというミスがあった。このポスターは怒りと嘲笑の的となり、19日にフェイスブック(Facebook)の映画公式ページから削除された。

 このポスターには、香港のビクトリアハーバー(Victoria Harbour)の上に垂直に立って浮かぶ巨大宇宙船が描かれていたが、その手前に上海でおそらく最も有名な名所「オリエンタル・パールタワー(Oriental Pearl Tower)」が目立つように配置されていた。

 特別行政区として半自治権を有している香港に対する中国政府の統治をめぐり、香港は大きく割れており、本土の支配強化と見える物事に憤る人々も大勢いる。このためソーシャルメディアは「#HongKongisnotChina(香港は中国じゃない)」、「#HongKongindependence(香港独立)」などのハッシュタグを使った怒りのコメントであふれた。中には11月に公開予定の同作の鑑賞拒否を呼び掛けるコメントもあった。

 ポスターは18日夜までフェイスブックの公式ページに掲載されていたが、19日にはこのミスについて請負会社を非難し、ミスに気付かなかったことを謝罪するメッセージに置き換えられた。

 ドゥニ・ビルヌーブ(Denis Villeneuve)監督作『Arrival』の出演者にはエイミー・アダムス(Amy Adams)、フォレスト・ウィテカー(Forest Whitaker)、ジェレミー・レナー(Jeremy Renner)らが名を連ね、米国をはじめとする主要各国で11月に公開予定となっている。(c)AFP