【8月18日 AFP】国際ウエイトリフティング連盟(IWF)のウェブサイトが17日、サイバー攻撃を受け、一時利用できない状態となった。リオデジャネイロ五輪、重量挙げ男子105kg超級で前日、イランのベダド・サリミコルダシアビ(Behdad Salimikordasiabi)が失格となったことを受けての行為とみられる。同選手の失格を受け、協会のインスタグラム(Instagram)には28万5000件以上のコメントが寄せられた。

 26歳のサリミコルダシアビは、スナッチで世界記録を更新したが、ジャークでの違反により失格処分となった。この処分を不服とし、コーチやファンが激しく抗議したため、機動隊の出動が要請されるなど、会場は一時騒然となった。

 IWFのウェブサイトは「マスター・オブ・ペイン(Master of Pain)」と名乗る人物にハッキングされ、一時的に利用不可能となった。ページにはサリミコルダシアビの名前と写真、そして「上を向いて、ベダド! 神は最強の戦士に最も厳しい試練を与える」とのメッセージが残された。

 他方で、サリミコルダシアビが失格となった後、数十万人のイラン人が連盟のインスタグラムに押し寄せる事態もみられた。イランの国営テレビは、この判定を「不公平」と非難し、サリミコルダシアビが涙する動画は一斉に広まった。

 スナッチで216キロを記録し、ジョージアのラシャ・タラハゼ(Lasha Talakhadze)に1キロ差をつけてジャークに臨んだサリミコルダシアビだったが、最初のリフトは認められず、2回目の成功のように見えたリフトも、のちに判定が覆され失格となった。(c)AFP