【8月7日 AFP】新憲法草案の賛否を問う国民投票を翌日に控えたタイで選挙管理当局は6日、投票所内でスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(Pokemon Go)」をプレーしないよう警告した。

 7日の国民投票は、タイで民主的選挙で選ばれた政権を軍部が倒した2014年のクーデター以来初の投票で、軍事政権下で策定された新憲法草案の賛否を問うもの。だが軍部は有権者に、投票日前に国民投票について公の場で議論することを禁止していた。

 軍事政権は新憲法草案について、タイで10年に及んでいる政治危機を解決するものだと喧伝(けんでん)している。しかし反対派は、民主主義を押さえて軍事政権の支配力を強めたい軍部の意図が透けて見える茶番だと冷淡な反応を示している。

 世界中で大流行している「ポケモンGO」は、アジア太平洋地域の14か国とともにタイでも6日にリリースされた。タイでは日本のサブカルチャーの人気が高く、多くのファンが「ポケモンGO」に熱中。選挙管理委員会は、そうしたファンたちがポケモンを探して投票所内になだれ込むのではないかと懸念を募らせている。

 選管のスパチャイ・ソムジャルーン(Supachai Somcharoen)委員長は6日、投票前最後の記者会見で「ポケモンGO」ファンに向けて「レアポケモンが投票所に出現したとしても、投票所でのプレーは控えるよう協力を要請したい」と語った。(c)AFP