【7月26日 AFP】(写真追加、更新)太陽エネルギーのみで世界初の世界一周飛行に挑戦していた次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Si2)」が、グリニッジ標準時(GMT)26日午前0時5分(日本時間午前9時5分)に最終目的地のアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ(Abu Dhabi)に着陸し、偉業を達成した。

 エジプト・カイロ(Cairo)から48時間以上かけて最終行程を飛行し、アブダビに着陸したソーラー・インパルス2は、昨年3月9日に世界一周の旅に出発していた。

 ソーラー・インパルス2が太陽光をエネルギー源とする史上初の世界一周飛行を終えてアブダビのアル・バティーン・エグゼクティブ空港(Al-Bateen Executive Airport)に着陸すると、拍手喝采が起きた。

 スイス人探検家でこのプロジェクトの責任者でもあるベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏は今月24日にカイロを離陸し、紅海(Red Sea)、広大なサウジアラビアの砂漠、ペルシャ湾(Persian Gulf)上空を渡る2763キロの最終行程で操縦桿(かん)を握り、4つの大陸と5つの海を越えた4万2000キロの全行程を締めくくった。

 ピカール氏はソーラー・インパルス2から降りる際に、「未来はクリーン。未来はあなた。未来は今。さらに前に進もう」と述べた。

 国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長はソーラー・インパルス2のアブダビ着陸の数時間前にインターネットでストリーミング中継されたピカール氏との会話で、「今日はあなた(ピカール氏)にとってだけではなく、人類にとって歴史的な日だ」と祝意を表した。(c)AFP/Karim Abou Merhi