【7月26日 AFP】国際水泳連盟(FINA)は25日、ロシアで国ぐるみのドーピングが横行していた問題を受け、同国の選手7人について来月開催されるリオデジャネイロ五輪への出場禁止を発表した。

 国際オリンピック委員会(IOC)が24日の緊急理事会で、ロシア選手団に対するリオ五輪への全面的な出場停止処分を回避し、同国選手の処遇を各競技の国際連盟に委ねて以降、具体的に禁止処分が科されたのは水泳競技が初めてとなった。

 今回の処分では、2012年に行われたロンドン五輪の男子4x100メートル自由形リレーで銅メダルを獲得したウラジーミル・モロゾフ(Vladimir Morozov)とニキータ・ロビンツェフ(Nikita Lobintsev)、さらに女子200メートル平泳ぎ銅メダリストのユリア・エフィモワ(Yuliya Efimova)を含む計7人に資格停止処分を科し、リオ五輪への出場を禁じた。

 FINAは声明で「クリーンな選手のリオ五輪参加を条件付きで認めるというIOCの立場に賛同し、それを支持する」と発表。そして先日発表されたロシアによる国家ぐるみのドーピングを暴いた世界反ドーピング機関(WADA)の報告書に言及し、「WADAの独立調査官リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏の報告書では、ロシアが反ドーピング規則と世界ドーピング防止規程(WADA Code)を正しく順守していないことが示された」と述べた。

「ロシア水泳連盟(RSF)の関与についての詳細は、これから解明されることになる。従ってこの問題は、これから臨時委員会による調査が進められていくことになる」

 FINAはまた、ロシアのカザニ(Kazan)で開催された昨年の第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)で採取されたロシアの選手全員の検体について再検査を実施すると発表した一方で、「シンクロナイズドスイミング、飛び込み、水球の違反については、各連盟からの報告は届いてない」と明かした。(c)AFP