【7月21日 AFP】ツール・ド・フランス(2016 Tour de France)は20日、第17ステージ(ベルンからフィノー・エモッソン、184キロメートル)が行われ、総合首位に立つチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、ライバルであるモビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)が遅れたことで、通算3度目の総合優勝に一歩近づいた。

 ステージ優勝は、カチューシャ(Team Katusha)のイルヌル・ザカリン(Ilnur Zakarin、ロシア)が飾っている。

 フルームは残り約2キロで、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)を追い掛けて爆発的なスピードをみせると、総合で順位を争う選手たちとのタイム差を広げた。

 キンタナはポートのアタックとフルームのカウンターに最初に反応したものの追随できず、両者から28秒遅れでフィニッシュした。

 2013年と15年に2度ともフルームに次ぐ総合2位に入ったキンタナは、総合4位の座を守ったものの、フルームとのタイム差は3分27秒に広がった。

 フルームは「彼(キンタナ)は一度は(アタックを)頑張っていたけれど、去年のような脚が残っていないんだろう。きつかったけれど、最後の上りで強さをみせていたリッチー・ポートについていくことができて満足だ。絶対に簡単なことではないけれど、去年の大会3週目よりも気分が良いのは確かだ」とコメントしている。

 フルームから40秒遅れでフィニッシュしたトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のバウケ・モレッマ(Bauke Mollema、オランダ)が2分27秒遅れの総合2位、オリカ・バイクエクスチェンジ(Orica BikeExchange)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)が2分53秒差の3位につけている。

 今大会3度の上り坂のフィニッシュで、唯一フルームに離されることのなかったポートは、4分27秒差の6位に浮上し、表彰台入りに向けて名乗りを上げている。第2ステージのパンクで1分45秒を失ったポートは、それさえなければ総合2位についているはずの記録を残している。(c)AFP