【7月21日 AFP】ロシアが「国家ぐるみ」の組織的なドーピングを行っていたことが確認された問題で、国際オリンピック委員会 (IOC)は20日、ロシア代表のリオデジャネイロ五輪出場可否の判断が、最長で1週間後になると発表した。

 過去最大級のドーピングスキャンダルに、IOC内部でも処理の仕方には非常に苦慮しており、最終判断は開会式が行われる8月5日まで10日を切った段階で下される可能性も出てきた。

 IOC広報部のエマニュエレ・モロー(Emmanuelle Moreau)部長はAFPに対して、「ロシア選手団のリオ五輪参加については、1週間以内の判断を見込んでいます」と話した。

 ロシアの陸上選手が訴えを起こしているスポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定が21日に出される予定であることから、IOCは19日、その裁定も踏まえてロシア選手の全面的な出場禁止の是非を判断したいと話していた。

 その際、IOCは「選択肢を法的に」検討する必要があると話している。五輪史上最も重要とも言える判断がいつ下されるのか、一日たりとも目が離せない状況になりつつある。

 IOCはすでに、リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏の報告書でドーピングへの関与が指摘された、ビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相をはじめとする露スポーツ省関係者のリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)入りを禁止し、またロシア国内での国際大会開催も停止するという処分を下している。

 状況がまったく不透明ななかで、渦中のロシア五輪委員会(ROC)はこの日、387人のリオ五輪選手団を発表。出場に向けて準備を進めている。(c)AFP/Agnes PEDRERO