【7月19日 AFP】(写真追加)インド北部で密造酒を飲んだ人々が死亡した事件で、犠牲者はさらに12人増えて計33人になり、さらに数十人が危篤状態に陥っている。当局者らが18日、明らかにした。

 死者はいずれも、ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州のエタ(Etah)県とその隣のファッルハバド(Farrukhabad)県の出身者。15日夜に密造酒を飲んだ後、激しい腹痛や嘔吐(おうと)、視力障害を訴えて病院に搬送されていた。

 犠牲者の大半は、市販の酒を買う経済的余裕のない日雇いの作業員や農業従事者らで、普段から違法業者から安価な密造酒を買っていたという。

 警察は過失殺人の容疑で密造酒を販売した地元業者を逮捕。当局はさらに、複数の警察官を含む当局者11人を停職処分とした。

 密造業者らはアルコール度を上げるため、不凍液や燃料として使われ、人体に非常に有害なメタノールを混ぜることも多い。飲むと視力を喪失したり肝障害を招いたりする他、濃度が高いと死に至る場合もある。

 インドでは毎年数百人の貧しい人々がアルコール中毒で命を落としており、その大半が安い密造酒によるものだ。(c)AFP