【7月18日 AFP】(写真追加)米南部ルイジアナ(Louisiana)州の州都バトンルージュ(Baton Rouge)で17日に警官が銃撃されて3人が死亡、3人が負傷した事件で、容疑者の男はイラクで従軍経験のある元海兵隊員であることが分かった。テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)で今月起きた警官狙撃事件の容疑者もアフガニスタンに派遣されていた退役兵だったことから、両者の類似性に衝撃が走っている。

 全米で人種問題を背景とした警官関連の暴力事件が相次ぐ中で新たに起きた今回の警官銃撃の犯人は、米メディアによるとアフリカ系米国人のギャビン・ユージーン・ロング(Gavin Eugene Long)容疑者(29)とほぼ特定された。

 ルイジアナ州警察のマイク・エドモンソン(Mike Edmonson)本部長は記者会見で、銃撃犯は警察によって殺害され、他に逃走中の容疑者はいないと発表している。

 軍人資料によると、ロング容疑者は2005年8月から5年間、情報システム関連の特技兵として米海兵隊に勤務し、軍曹まで昇進していた。2008年6月から09年1月にかけてイラクに派遣され、軍から複数のメダルの受章歴もあった。

 一方、事件を受けてバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は17日声明を出し、「卑劣」な犯行と非難するとともに、こうした暴力を終わらせるよう改めて呼び掛けた。(c)AFP/Olivia HAMPTON