【6月9日 AFP】10日に米ケンタッキー(Kentucky)州ルイビル(Louisville)で催される、故モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏の追悼式典の入場券約1万5000枚の配布が終了となった。主催者が8日、発表した。

 巨大スポーツアリーナのKFCヤム!センター(KFC Yum! Center)で行われる式典での席を求め、この日多くの人々が列をなした。式典では、ビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領やコメディアンのビリー・クリスタル(Billy Crystal)がルイビル出身のアリ氏の功績をたたえることになっている。

 世界ヘビー級王者の座を3度勝ち取り、市民権運動にも尽力したアリ氏の名声はスポーツ界にとどまらず、同氏は20世紀の象徴的存在ともなった。同氏は3日、パーキンソン病との闘いの末、74歳で死去した。

 入場券は1人最高4枚まで配布されたが、約1時間ですべて配り終わったという。チケットを確実に手に入れるため、列に並んで夜を明かした人もいた。

 KFCヤム!センターは、「モハメド・アリ追悼式典のチケットの引き渡しは終了しました。式典は外の巨大モニターでも中継されます」とツイッター(Twitter)に投稿している。

 一方で、アリ氏の家族はチケット転売の可能性について警告を発している。

 アリ氏親族の広報担当者、ボブ・ガンネル(Bob Gunnell)氏は「クレイグズリスト(craigslist.com)やイーベイ(eBay)、その他のサイトでチケットの売買をした人物は、警察に通報する」と声明を発表した。

「転売はケンタッキーでは違法行為であり、われわれはそういったサイトを巡回する。率直に言って、そういった行為は卑劣である。われわれがモハメド・アリの人生を記念する、厳粛な式典から利益を得ようとする人物がいることは、嘆かわしい」

(c)AFP