【6月9日 AFP】米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)は8日、テニス選手のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は、意図的に禁止薬物を摂取したわけではないとして、スポンサー契約を再開すると発表した。

 シャラポワは、今年初めに世界反ドーピング機関(WADA)の禁止表に入った「メルドニウム(Meldonium)」を使用して、国際テニス連盟(ITF)から2年間の資格停止処分を科された。それでもナイキは、「ITFの裁定機関は、マリアが意図的に違反を犯したわけではないことを認めた」として、同選手を支持すると述べている。

「マリアは常に自分の立場を明確に主張しており、過失を認めて謝罪した上に、長期間の資格停止処分に対して異議を申し立てている」

「ITFの決定と事実確認の結果に基づき、マリアがコートに戻れることを期待している。パートナーシップを継続していきたい」

 シャラポワにラケットを提供するヘッド(HEAD)社は、同選手がドーピング検査で陽性反応を示したと公表した3月から、変わらぬ忠誠を誓っている。

「われわれが理解する事実と状況から、今回の裁定には不備があると信じている。ヘッド社は、マリア・シャラポワ選手を支持し続けます」

 シャラポワは、心臓の問題とマグネシウム欠乏症の治療のため、メルドニウムを10年にわたって摂取していたと説明している。

 違反が発覚した2016年1月26日から、2年間の資格停止を言い渡されたシャラポワだが、処分は「不当に厳しくされた」ものだと非難している。(c)AFP