【6月8日 AFP】3日に死去したボクシング界の伝説、モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏の業績をたたえて、米ニューヨーク(New York)市は7日、アリ氏も数々の名勝負を繰り広げた米スポーツの殿堂マディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)近くの通りを「モハメド・アリ・ウエー(Muhammad Ali Way)」に改名することを決めた。

 改名されるのは、マディソン・スクエア・ガーデンの前に延びる西33番通り。ニューヨークのビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は、「われわれは本日、この男に町の中心をささげることを決めた。彼には改名の栄誉に浴する、いやそれ以上の資格がある」と発表した。

 ボクシングの世界で驚くべきキャリアを築き、また人種差別との闘いにも奮闘したアリ氏は、20世紀を代表する人物の一人と評されているが、パーキンソン病との長い闘いの末、先週3日に74歳でこの世を去った。

 アリ氏は、マディソン・スクエア・ガーデンのリングに8回上がり、「世紀の一戦」と呼ばれた1971年のジョー・フレージャー(Joe Frazier)との激闘も、この場所が舞台となった。

 通りの改名は一時的なもので、モハメド・アリ・ウエーの名を継続的に使う予定は今のところない。正式改名には、まず市議会議員が議案を提出し、これが議会を通過した後、市長が署名するという手続きが必要になる。

 マディソン・スクエア・ガーデン周辺には、「ジョー・ルイス・プラザ(Joe Louis Plaza)」という正式改名が行われた一画がある。こちらは、1981年に逝去した元ヘビー級世界王者をたたえて、1984年に改名された。(c)AFP