【6月5日 AFP】サッカー国際親善試合は4日、各地で行われ、フランスが3-0でスコットランドに、ドイツが2-0でハンガリーに、それぞれ勝利した。

 欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)開催国のフランスは、大会前最後の親善試合でオリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)が批判をはねのけるかのように2得点を挙げ、快勝を収めた。

 イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)に所属するジルーは、5月30日に行われたカメルーン戦で観客の一部からブーイングを受けたが、その一戦でも得点し、さらにこの日も2ゴールを挙げる活躍を見せ、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の穴を埋めて、攻撃陣を引っ張る能力を示した。

 フランス北東部メッス(Metz)での一戦は前半8分、ジルーが華麗なバックヒールでチームに先制点をもたらすと、同35分にも追加点を挙げた。さらにフランスはその直後、ジルーとアーセナルでもチームメートのローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)がチーム3点目を挙げている。

 欧州選手権開幕を前に、フランスはベンゼマの落選問題や主力選手のけがなどで問題を抱えているが、完璧に近い試合結果で、10日に行われるルーマニアとの開幕戦に向けて準備を整えた。

 一方のドイツも本大会前最後の親善試合に臨み、ハンガリーから快勝を収めた。この試合では、けがで3か月戦列を離れていたバスティアン・シュバインシュタイガー(Bastian Schweinsteiger)が復帰した。

 ドイツ西部ゲルゼンキルヒェン(Gelsenkirchen)での試合は、前半にドイツが相手のオウンゴールで先制すると、後半にトーマス・ミュラー(Thomas Muller)が追加点を挙げた。この勝利で、12日に大会初戦のウクライナ戦を控えるドイツは、自信を深めた。

 主要国際大会を前に調子を高めていく傾向のある世界王者ドイツとしては、これ以上なく満足できるパフォーマンスとなった。この試合でドイツは、昨年から続いていた連続失点記録を止め、久々に完封勝利を収めている。また、試合時間の残り約20分で途中出場したシュバインシュタイガーの復帰は、チームにとって最大の後押しとなった。シュバインシュタイガーは今年3月に、膝を負傷していた。

 先月29日のスロバキア戦で4選手を代表デビューさせたものの、1-3で敗れていたドイツのヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督は、この日は優勝を飾ったW杯ブラジル大会(2014 World Cup)決勝に出場した7選手を先発に起用。また、3バックのシステムが機能しなかったことを受けて、2年前の優勝時に採用していた4-2-3-1のフォーメーションで試合に臨んだ。

 しかしながら、右サイドバックのポジションは懸案事項となっており、前半にはケルン(1. FC Cologne)のヨナス・ヘクトル(Jonas Hector)、後半にはリバプール(Liverpool FC)のエムレ・ジャン(Emre Can)が起用された。(c)AFP