【4月26日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)のQBトム・ブレイディ(Tom Brady)が、ボールの空気圧にまつわる一連の「デフレートゲート(deflategate)」スキャンダルに関与したとされる問題で、控訴裁判所は25日、同選手に対する4試合の出場停止処分は妥当と判断した。NFLでは再び、この問題が長引く可能性が浮上している。

 ニューヨーク(New York)の控訴裁判所は、NFLのロジャー・グッデル(Roger Goodell)コミッショナーが昨年5月にブレイディに通告した処分内容は、適切と判断した。

 連邦地方裁判所は同年9月、ブレイディの異議申し立てを認め、処分は不公平だとして無効にする裁定を下していた。

 しかし、これに納得しなかったNFLが控訴裁判所に案件を持ち込み、グッデルコミッショナーの処分内容は、リーグと選手会の間で結ばれている労使協定に合致するものだと認められた。

「コミッショナーが労使協定に従い、幅広い裁量権を行使したと判断する。コミッショナーが手続き通りに下した処分は、協定に基づいた適切な内容で、ブレイディ氏に対する基本的な公平さを欠くものではなかった」

「従って、連邦地方裁判所の判断を覆し、本件を差し戻す」

 NFLが処分を来季の開幕から適用すれば、ブレイディは、アリゾナ・カーディナルス(Arizona Cardinals)戦、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)戦、ヒューストン・テキサンズ(Houston Texans)戦、バッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)戦を欠場することになる。

 ブレイディには、今回の判断を不服として上訴する権利があるものの、法律の専門家によれば、勝訴の確立は低いという。(c)AFP