【4月19日 AFP】中国プロバスケットボールリーグ(CBA)の新疆フライングタイガース(Xinjiang Flying Tigers)でプレーする周琦(Zhou Qi、ジョウ・チー)が、6月に行われる米プロバスケットボール協会(NBA)のドラフトにエントリーすることになり、地元では、姚明(Yao Ming、ヤオ・ミン)氏に続くスーパースターの誕生が期待されている。

 218センチの長身を誇る周は、CBAで2シーズンを過ごし、いずれもブロック部門でリーグトップの成績を記録した。

 米メディアでも「ビッグ・デビル・キング」と呼ばれる周は、NBAドラフトにエントリーするための書類をすでに提出しており、米国で練習を開始したという。

 中国には熱狂的なNBAファンが多く、同リーグにとって世界最大の海外市場となっているが、バスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)入りを果たした姚氏を除き、主力として世界最高峰の舞台で活躍する選手の輩出には至っていない。

 2011年に姚氏が引退し、翌年に易建聯(Jianlian Yi、イ・ジャンリャン)が去って以降、NBAでプレーする中国人選手はいなくなった。シャーロット・ホーネッツ(Charlotte Hornets)に所属するジェレミー・リン(Jeremy Lin)は中国系米国人であるものの、両親は台湾で生まれている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、体重95キロの周は、2015-16シーズンの通算成績が1試合平均15.8得点、9.8リバウンド、3.2ブロックだった。

 久しぶりに母国出身のNBAプレーヤーが誕生するかもしれないと期待に沸く中国では、マイクロブログ「新浪微博(Sina Weibo)」上に、周を応援するハッシュタグつきのメッセージが殺到し、閲覧数は18日午後までに1400万を超えたという。

 投稿者からは、「10年間待ち続けて、ついにNBAに挑戦する準備が整った若手が現れた」というものや、「われわれの新たなる希望である周琦が、NBA球団に入って夢を実現するため、みんなで大いに盛り上がろう」という熱いメッセージが寄せられていた。

 その他、「ドラフトの結果がどうなろうと、NBAで再び中国人選手を見るのをとても楽しみにしている。ここまで、本当に長かった」という投稿も見られた。(c)AFP