【4月14日 AFP】仏パリ(Paris)で昨年1月に起きたイスラム過激派による襲撃事件で、犯行に使用された武器を供給した可能性のある男が、スペインで拘束された。同国の警察が13日、発表した。

 警察の発表によると、欧州全土で指名手配されていたフランス北部出身のアントワーヌ・デネビ(Antoine Denevi)容疑者(27)は12日、スペイン南部マラガ(Malaga)地域で拘束された。

 デネビ容疑者は、昨年1月8日に女性警官を射殺し、翌9日にユダヤ系食品店で4人を殺害、人質を取って立てこもったアメディ・クリバリ(Amedy Coulibaly)容疑者に対し、武器や弾薬を供給した密売組織に所属していた疑いが持たれている。

 スペイン警察の声明によると、デネビ容疑者は事件の数週間後、警察の手を逃れるため出国し、移住先のスペイン・マラガ県で偽造文書を用いて「違法活動」を続けていたとされる。また、武器と弾薬の入手を手助けした可能性のあるセルビア系グループとのつながりが明らかになったという。

 だが、デネビ容疑者に対する武器密売の捜査が行われている仏北部リール(Lille)の検察当局は、同容疑者とパリの事件を直接結び付ける証拠は、今のところないとしている。

 12日の作戦にはスペインとフランスの両警察が参加し、デネビ容疑者に加えセルビアとモンテネグロ出身の2人も身柄を拘束された。(c)AFP