【4月7日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のスター選手、レブロン・ジェームズ(LeBron James)が、初めて映画制作に携わることになった。6日、情報筋がAFPに明かした。あるユーモア作家が、NBAドラフト指名選手のふりをして1日を過ごすという、実際のいたずらを基にしたストーリーだという。

 米映画会社ニューライン・シネマ(New Line Cinema)と共同で制作するこの映画は、ジェームズが経営するスプリングヒル・エンターテインメント(SpringHill Entertainment)社の初作品になる。同社は昨年7月、ニューライン・シネマの親会社であるワーナー・ブラザーズ(Warner Bros)と、契約を結んだことを発表していた。

 AFPの取材に応じた情報筋は、娯楽ニュースサイト「Deadline.com」に掲載された記事が事実だと認め、映画は、若者向け情報サイト「エリート・デーリー(Elite Daily)」でユーモア記事を執筆するコナー・トゥール(Connor Toole)氏が、実際に行ったいたずらを作品化したものだと明かした。

 トゥール氏は昨年6月、2メートル近くの長身を生かし、NBAのドラフト2巡目で指名を受けた選手のふりをして、ドラフト会場であるブルックリン(Brooklyn)のバークレイズ・センター(Barclays Center)にスーツ姿で現れた。

 選手と勘違いされたままドラフト会場を後にしたトゥール氏は、ユタ・ジャズ(Utah Jazz)のキャップをかぶってニューヨーク(New York)の街に繰り出し、通行人との写真撮影に応じるなどした。

 さらに、トゥール氏がバーに姿を見せると、勘違いした客が酒をおごり、祝福のメッセージを贈る場面もあった。

 この信じられないようないたずらを収録した約3分のビデオが、ある制作会社の目にとまり、スプリングヒル・エンターテインメントとのコラボレーションを提案したという。その後、ニューライン・シネマとスプリングヒルが、権利を取得した。

 映画制作は初めてながら、ショービジネスには慣れ親しんでいるジェームズ。昨年、エイミー・シューマー(Amy Schumer)主演のコメディー映画「Trainwreck(原題)」に出演しているほか、プロバスケットボール選手を題材にしたテレビドラマの「Survivor's Remorse(原題)」では、製作総指揮を務めた。(c)AFP