【3月27日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は26日、がんのため逝去したヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏の追悼式を本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)で開催し、数多くのファンが同氏を悼んだ。

 オランダサッカー界の伝説的人物で、バルセロナでは選手としても監督としても偉大な足跡を残したクライフ氏は、24日に肺がんのため68歳でこの世を去った。

 クライフ氏を悼む行事は、スタジアムの一画に用意された特設スペースで行われ、まずは1分間の黙とうがささげられたあと、ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長によって進行された。

 笑顔をみせるクライフ氏の巨大な写真の前に立ったバルトメウ会長は、バルセロナを愛するファンだけでなく、サッカーを愛するすべての人間にとって悲しい一日だとし、「クライフ氏の家族の同意の下、われわれはこの場を用意してみなさまに哀悼の意を示していただくと同時に、レジェンドに最後のお別れを言っていただくことにいたしました」と述べた。

 各国から集まった数百人のファンは、その多くが涙を流しながら赤いバラとバルセロナのフラッグで飾られた特設スペースの前を順番に通り過ぎ、弔問簿へ記帳を行った。

 休日を利用してコンゴから夫人と2人でバルセロナ(Barcelona)へやって来たという45歳の男性は、「ヨハン・クライフ氏はバルセロナがまだまったく勝てない時期に、このクラブへやって来たんです」と話している。

「彼はクラブのサッカーに新しいスタイルを持ち込みました。細かいパスを中心に、ボールを保持するスタイルをね。今のバルセロナが世界中で称賛されているのは、元をたどればすべて彼のおかげなんです」

 クラブの発表によれば、この日は1万人以上の人々がクライフ氏の追悼に訪れた。特設スペースは29日の夕方まで設置され、同日にはクライフ氏の家族も姿を見せるという。

 またクラブは、4月2日までクライフ氏の喪に服すことを発表している。(c)AFP