【3月25日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)予選の新フォーマットは、各方面で物議を醸し、多くの批判を受けながら、第2戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2016)でも継続されることになる。

 遅いドライバーが順番に脱落する「ノックアウト方式」は、開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2016)で初めて導入されたものの、予選3回目(Q3)では、ポールポジション争いに決着がついた後、誰もいないサーキットを観客が見つめるという信じられないような光景が広がった。

 F1の元王者ニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏は、新たな予選方式が、これまで見た中で「最もナンセンスなもの」と話しており、FOA(Formula One Administration)のバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)会長は「ばかばかしい」と批判した。

 それでもF1の上層部は、このやり方を継続することに決めたようで、モータースポーツニュースサイトの「オートスポーツ(Autosport)」は24日、バーレーンGPでもノックアウト方式の予選が行われると報じた。来月3日に決勝が行われた後で、最終的な評価が行われるという。

 エクレストン氏はオートスポーツに対し、「私の提案を実行する。つまり、バーレーンGPまでは、そのままやってみるということだ」とコメントした。

「その後でじっくり検討し、それが正しかったのか、間違っていたのか、修正が必要か、それとも廃止すべきなのかを決める」

 チーム、国際自動車連盟(FIA)、フォーミュラワン・マネジメント(Formula One Management)、プロモーター、スポンサー、その他の協力会社からなるF1ストラテジーグループの話し合いが24日に行われ、この決断に至ったようだ。

 エクレストン氏は、「何が正しいかは誰にも分からない」とし、オーストラリアでは「チームの方も、自分たちが何をやっているのか分かっておらず、参考にならなかった」と述べている。

 23日には、元王者であるジェンソン・バトン(Jenson Button)とセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が、昨今のF1における技術的な変更やルール導入は「破壊的」で、競技の未来を脅かすとして、選手会にあたる「グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)」の公開書簡に署名している。(c)AFP